うわさの「お直しおばさん」にはまだ遭遇したことがないのですが(笑)
(着物で出歩いていたら、街中で突然着物や帯をつかまれて
人目もはばからず勝手にあんなところやこんなところに手を入れられて
着付けを直して、そして誇らしげに去ってゆくとのこと ^^;)
先日、オシツケマダムに遭遇しました。
お直しおばさんの亜種的な位置の方かなーと命名させていただくこととしますw
実は、
以前一度このタイプの方に遭遇したことがあるのです。
その時はなんだかビックリしているうちに、友達の一喝によって事態が終結したのですが ^^
今回はわたしも結構楽しめたこともあり、覚書までに ^^
この日は、友達のお母様にいただいたアンティークの着物に
手作りした柄足袋をはいていました。
寒いので細めのファーを襟元に。
全身はこんな感じです。
友達とお買い物に行く予定で、駅のホームで電車待ちしつつ
一枚目のアングルの写真を撮ろうとしていたら、
左手からひょこひょこ動く人影の接近を感じました。
横目でちらっと見てみると、ダウンジャケットに
お顔の半分をまぁるい濃い色のサングラスをかけたマダム。
マダムは近づいて一言
「ちょっと、失礼だけど、あなた、何?。いい着物になんて変な足袋はいてるの」
おおーーw
久しぶりの緊張感。
「そうですかー? ^^」と、とぼけてみると
「そうよ。何なの。もしかしてあなた、変な踊りしてるんじゃないでしょうね?」
「変な踊りって、なんですか。。?踊り、おどり、舞踊ですか?」
「ちっがうわよ。変な着物着て踊るやつよ。変な足袋はいて。やめなさい。」
「あぁ!もしかして、ダンスとかのことですか?」
「そうよ。やってるんでしょう。」
「いえいえ。何もやってないですよ~」
「じゃぁ、何なのよ。あなたは何をやってるのよ。」
「えぇ~。。。とくに、何もしてません ^^;」
「とにかくおかしいでしょ。白足袋にしなさい。」
「はい。次回はそうしますね。」
と、ここで終わるかと思うと、まだ続きました。
「この着物おばあちゃんにもらったんでしょう」
「いえ。これは、友達のおかあさんにもらったんですよー」
「へーそうなの。いい着物だから、おばあちゃんか誰かにもらったと思ったのよ」
「いい着物なんですか~?」と、触らせてみると
「そうね。。。すりすり。。。。(無言)」
そして、1歩引いて、あらためて私を頭の先からつま先まで見回して
(サングラスの色が濃いので視線は全く分からないのですがw 動きでw)
「この襟巻きはなに?これもおばあちゃんにもらったんでしょう?」
「(あれ、さっきの話、結局おばあちゃんにもらったことになってるなーw)
いいえーこれは、友達にもらったんです。あぁ、でも友達のおばあちゃんのです。」
「そうでしょー。でもこれは洋服用なのよ。着物にはおかしいでしょー」
「そうですかねー ^^;」
「そうなのよ」
「(あぁ。。。。襟巻きしてなかったら、紅型半衿のこと絶対つっこまれてたなーw)
はぁーー。そうですかーー」
まだ、わたしを放してくれなさそうだったので、
マダムのバックボーンが知りたくなって質問してみることにしました。
「ところで、よくお着物着られてるんですか?」
「。。。!!!!着るなんて、あなたそんな。。。まったく。。。!」
「えぇ。何ですか~ ^^」
「お茶やってるの!お茶。40年よ」
「40年ですかー。ステキですね。先生をされてらっしゃるのですか?」
「あなたねー先生するっていうのも、タダじゃないのよ。
場所もいるし、お金もか・か・る・の・よ。」
「そうでしょうね~。お名前頂戴するだけでも大変そうですものねー」
「今でも先生のところに行ってるの。わたしはそうなの」
「そうなんですかー。」
「そんな足袋はかないわよ。履きたきゃ部屋で履きなさい。」
ここで電車が来て、電車の音が大きくなると
マダムの声も大きくなりw
「とにかく、そんな足袋やめなさいね!いい!?」
と、念を押されました。
やーーー。
パワフルですねー。
オシツケられましたねー。
今度また会ったら、お名刺頂戴しなさいと旦那に言われましたw
これがはじめて着物を着てお出かけした若い子じゃなくてよかったーと思うけれど
こんな曖昧な態度とってたら、このマダムまた次回も切り込んでいきますよねー。
みなさん、ごめんΣ(´д`*)
後々考えると、マダムの言う「いい着物」とは、「絹の着物」だったのですかねー。
私にとってこの着物はめちゃめちゃかわいいアンティークの頂き物で
「私にとって、とってもいい着物」なのですが ^^
あw だから、ダメなのかな?混乱w
でも、着物を着ていて出会う事件は
うれしいことの方が沢山で、電車の中での出来事で思い出すのは ^^
主人と二人で、ぎゅうぎゅう電車で着物で移動中に
「あの、ちょっと、いいかしら?^^」と
申し訳なさそうに話しかけてきてくださったマダム。
「お二人がとっても着物を楽しんでらっしゃるのを拝見してね
いいなーと思って。」と。
お話をうかがうと、お母様の着物の整理を今されていて
私たちみたいな着物を楽しんでいる人たちは、どうやって着物を
入手されているのかしらと、思われたそうで
捨てるのも忍びないし、どうしたらいいかしら?とのことで
その時は
「インターネットされますか?もしよかったら福服さんで検索してみてください」
とご案内してみました。
マダムはその場でメモをされて、ありがとうと言って下さいました。
それだけで、ほこほこの一日でした。
また、世田谷ボロ市の帰りに電車の中で話しかけてくださったマダムが
もう着なくなって、だいぶ捨ててしまって残り物だけど。。。と
お着物を後日私の家まで届けてくださったこともありました。
主人と二人で着物でお出かけした日に
橋の上でであったおばあちゃまに
2枚貝の根付を頂いたこともありましたし
道端で自転車に乗ってすーっと近づいてきたおじ様が
きゅきゅーっとブレーキを踏んで立ち止まり
私たち二人に向かって
「粋だねぇ!!」と
満面の笑みで一言。
「あざーっす!!」と思わず声が出ましたw
今回は楽しめたぜー!!
なんて、思っていましたが
その後のお出かけに着物を着るのに少しおびえている自分に気づきました。
今までミカタだと思っていた世代の方々とすれ違うのが怖いというか。
まだまだですね。私。
目立つのがいやなら、洋服着ればいいのでしょうけれど着物好きなのですものーー。
いろいろ覚悟と強さが必要というのも。。。うーーん。。。
それでも、着物でがんがんお出かけしているんですけどね ^^
これからも、楽しんでゆくぞーー。
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